突然ですが、ブーイングを声援に変えるレスラーって、ほんとにすごいと思うんです。長州力も蝶野正洋もオカダカズチカも、最初は会場中からのブーイングを浴びながらも自分の実力でのし上がり、いつしか会場中に大声援の嵐を巻き起こすヒーローになっていきました。でも、基本的にそういうレスラーは勝ち続ける中でブーイングを声援に変えるもの。今回はなんと、負けて負けて負け続けてもみんなに愛され応援され続ける「こけし」こと本間朋晃でボンバイエしたいと思います。
最近「プロレスラー=滑舌悪い」というイメージが広がり、長州・天龍に続く次世代の滑舌悪いレスラーとしてバラエティで活躍中の本間。実は高校生の時に新日本プロレス入団テストを受けて不合格。その後、みちのくプロレス→大日本プロレスで経験を重ね、全日本プロレスで武藤の付き人を務めた後、各団体を転々としながら現在の新日本プロレスに登場しました。始めはけっこうなヒールファイトを繰り広げて、よく会場のブーイングを浴びながら闘ってました。そして、何度闘ってもなかなかシングルマッチで勝てなかった……。ベルトに挑戦するチャンスも何度かありましたが、未だに一度も新日本のベルトを巻いたことがなく、夏の祭典G1クライマックスでは2年越しの17連敗というG1ワーストの新記録を作ってしまいました。しかし、雑草魂で這い上がる本間は絶対に諦めず、次第にその姿に感動した観客は本間を応援する様になっていきました。文章が長くなってもつまらないので、一旦動画で休憩しましょう。当時、チームを裏切った矢野通との因縁の一戦をご覧ください。
▼NJPW – Tomoaki Honma vs. Toru Yano
この試合を見てお気づきの方もいらっしゃると思いますが……そうです、本間の必殺技「こけし」は破壊力はあるものの、とてもとてもよけやすいのです。棚橋や丸藤みたいにトップロープまで上がるのが早くないのも理由の1つだと思いますが、いつもよけられて自爆に終わるのです。しかし、本間は諦めずにこけしを打ち続けます。その為、こけしが決まった時はみんなすごく喜ぶ! 笑う! 立ち上がる!
いつしか「幸運のこけし」「こけしイズハッピー」という言葉が当たり前の様に使われる様になりました。あんなにブーイングを浴びていた本間が、いつの間にか愛されキャラになっていたのです。そんな本間の愛されっぷりがわかる試合をぜひご覧頂きたいと思います。
▼2011.10.16 TANAHASHI&GOTOU&HONMAvsNAKAMURA&YANO&ISHII
いかがでしたでしょうか。まだまだ本間の実力は限界を迎えてないはずですので、みんなで強くなっていく本間を応援していきたいですね。最後に、僕が爆笑したドライブスルーで注文する本間を見ながら、今日のところはお別れにしたいと思います。次回のボンバイエもお楽しみに、それでは。
▼【本間朋晃】ドライブスルーを頼んだら
「みちくさボンバイエ」アーカイブはこちら
【みちくさボンバイエ】こけし・イズ・ハッピー/本間朋晃
足4の字固め/ちゃんと「4」の形になってないと!
先日ちょっと機会があって、今上映中の『ファンタスティック4』という映画を観てきました。映画の内容は置いといて、映画館のポスターやグッズ、映画の中でも「4」というロゴがすごく出てきました。映画館に入ってそのロゴを見た瞬間、僕の頭に浮かんだのは足4の字固め。そこから映画が終わるまで、もう頭の中は足4の字固めでいっぱいでした。ということで、今日は足4の字固めでボンバイエしちゃいましょう!
技が決まった時に、相手の足を上から見ると数字の「4」の形になることから名前が付いた足4の字固め(知らなかった人はぜひ見てくださいね)。プロレス史で言うと、昔からあるとてもオーソドックスでみんな知ってる技です。ただ、最近は使い手が減ってきたような気が……僕は、すごく美しくてウィットな関節技だと思います。
僕が知ってる中でも昔のザ・デストロイヤーをはじめとして数々の使い手がいますが、一番好きな足4の字固めは武藤敬司の足4の字固め。かける前のドラゴンスクリューと、かけた後の武藤独特の「イィィィーヤッ!!」という表情も含め、とても完成されていてビューティフル。百聞は一見に如かずという事で、まずは武藤の足4の字をご覧ください。イィィィーヤッ!!
19951009 武藤敬司 VS 高田延彦(IWGP)3
そういえば、2004年に行われた武藤・三沢vs健介・馳の夢の様な試合でも、リングアナが「芸術!」と言ってしまうほど、武藤の足4の字固めが冴え渡っていました。この試合は武藤と三沢がそれぞれパートナーの必殺技を使ってフィニッシュするという、とても感慨深い試合でしたね。
MUTO KEIJI MISAWA MITSUHARU vs SASAKI KENSUKE HASE HIROSHI200410 31
いやー、素晴らしい。ただただ素晴らしかったですね。ですよね? ……ね?
次に紹介する使い手で色々迷ったのですが、リック・フレアーでいきたいと思います! 巧みに試合を操り、フラフラにダメージを受けて降参する様な演技をしつつ、急に攻撃して足4の字で仕留める。このリック・フレアーの試合展開はいつも楽しみにしていました。フレアー・ムーヴと呼ばれるパフォーマンスや演技も、なんともアメリカ的な演技で好きでした。
TV放送版ノーカット!NWA世界ヘビー級選手権 ジャンボ鶴田vsリックフレアー№2 横浜文化体育館1985年4月24日
いかがでしたでしょうか。僕も子供の頃、よくリック・フレアーの試合を見ながら一緒に「Wooooo!!」と叫んでいたものです。あとスタン・ハンセンの「ウィィィーー!」もですね。
今回のコラムを見てきっと分かって頂けたと信じたいのですが、完璧に決まった関節技ってとても美しいんです。投げ技や空中殺法ほど華やかではないですが、その美しさもぜひ楽しんで頂ければと思います。それでは最後に、なぜか今急に頭に浮かんだ、スコット・スタイナーの総集編動画をご覧頂きたいと思います。そのうち、プロレスラー兄弟リックとスコットの「スタイナーブラザーズ」でもボンバイエしたいですね。次回もお楽しみに、それでは。
スコット・スタイナーの元祖フランケンシュタイナー集 Scott Steiner Frankensteiner Compilation
※上記画像は動画をスクリーンキャプチャしたものになります。
【みちくさボンバイエ】答えはこうだ。イヤァオ!!
昭和のプロレス全盛期、プロレス中継はゴールデンタイムに生放送されてました。そして現在唯一の地上波放送、テレビ朝日土曜日深夜の「ワールドプロレスリング」。深夜枠にはなりつつも以前は1時間番組でしたが、プロレス人気の衰退と共に30分番組になってしまいました。しかしプロレス人気が再熱している今こそ、また1時間番組に戻して良いんじゃないでしょうか? そんな事を最近毎日考えています。ということで今回は「選ばれし神の子」と呼ばれる中邑真輔でボンバイエ。
中邑真輔といえば。ある時を機に、彼はリング上でクネクネしはじめました。クネクネしながらのファイティングスタイル、はじめは僕も「おいおい、真輔どうした?」と思ったものです。本人曰く「スピードや瞬発力の為に行きついた脱力」と話していましたが、まぁOASISのリアム・ギャラガーの歌い方的なものなんでしょう。
Shinsuke Nakamura Entrance – Wrestle Kingdom 9
クネクネの他にも中邑真輔ワールド全開なのが、そのマイクパフォーマンス。
試合が終わると「もう闘うのイヤになっちゃったよ・・・うっそーーーーん!」
挑戦表明されると「どうしようかなぁ・・・。答えはこうだ。イヤァオ!!」
インタビューでは「誰か俺をもっとたぎられてくれよ。」
今回はその中から、僕が一番好きな「イヤァオ!!」をご覧いただきたいと思います。
中邑真輔「イャオ!!」
中邑の必殺技といえば、そう、「ボマイエ」。助走をつけて相手に接近し、体を反りながら全体重を膝にのせて相手の顔面に叩き込む技。その切れ味抜群の必殺技に、数々の強者たちがリングに沈んでいきました。正面からのボマイエ、背後からの延髄ボマイエ、セカンドロープからのダイビングボマイエ、バリエーションも豊富でスピードもあり、決まった時の破壊力はすごいものがあります。
ボマイェ
「朝起きた瞬間、目の前からボマイエが飛んでくる」そんな夢を時々見るのは僕だけでしょうか? 毎回驚いて飛び起きます。それでは最後に、新日本プロレスとNOAHの対抗戦で中邑真輔がみせた劇的な逆転勝利をご覧いただきたいと思います。誰もが中邑が負けると思ったその時、見事としか言いようがない跳びつき腕ひきじ逆十字固め。中邑の意地とセンスが光った一瞬でした。いや~、さすが!
中邑真輔的逆轉必殺技
次回は、最近ガキの使いでガッデーム! からの方正ビンタでお馴染みの「黒のカリスマ」蝶野正洋でボンバイエ。ガッデーーーム!!!!
※上記画像は動画をスクリーンキャプチャしたものになります。
【みちくさボンバイエ】「黒のカリスマ」蝶野正洋。ガッデム!!
皆さんは「闘魂三銃士」というものをご存知でしょうか? その昔、アントニオ猪木が「猪木イズムを受け継ぐ、未来のプロレス界を引っ張る3人のレスラー」として、当時若手だった武藤敬司、橋本真也、蝶野正洋の3名をこう名付けました。その判断は本当に正しかった。3名とも、間違いなくプロレス界を引っ張る名レスラーになりました。2005年の試合実況の中で、辻よしなりアナウンサーも「猪木のDNA鑑定は完璧であります!」と言っていましたが、僕は激しく同意したのを覚えています。今回はその三銃士の1人、今では「黒のカリスマ」と呼ばれる蝶野正洋でボンバイエしたいと思います。
年末のダウンタウンのガキの使いに毎年出演しては「ガッデム!!」と叫び、方正をビンタしている黒のカリスマ。暴走族からプロレスに入門したレスラーですが、昔は黒くなかったんです。白いパンツを履いて、どちらかというと正当派なプロレススタイルでした。
蝶野正洋vs馳浩(後編)
新日本プロレスの夏の祭典といえばG1クライマックス。レスラー達が優勝をかけて争うリーグ戦のイベントなんですが、蝶野はこのG1で5回という最多優勝記録を保持しており、「G1男」「夏男」の異名を持っていました。チャンピオンベルトもWWA、NWA、IWGPと何度も王座に君臨して巻いています。そんな蝶野のデビュー戦の相手は、神無月のモノマネでお馴染み、あの武藤敬司。

ここで、若かりし頃の蝶野vsグレート・ムタ(武藤)の試合をご覧頂きたいと思います。二人とも今と全然違った見た目ですが、今も昔もかっこいいですよね。
The Great Muta(IWGP Champion) vs Masahiro Chono(NWA Champion) – Title vs Title
蝶野が現在の様な黒いヒールスタイルに転向したのは、1994年のG1クライマックスで優勝した後のこと。僕はテレビ朝日「ワールドプロレスリング」で見ましたが、あの歴史が動いた瞬間は忘れられません。vs馳浩(はせひろし)戦でした。蝶野が入場するその時に流れた、いつもと全く違う入場曲。会場の全員が異変に気づきました。実況の辻アナウンサーも「蝶野はどうなんだ? 蝶野はどうなっているんだ? ・・・・・真っ黒だぁぁぁ!!」現れたのは全身真っ黒になった蝶野正洋。最高にクールな入場曲とその風貌に、当時小学生だった僕のアドレナリンは一気に放出されました。
そこからは蝶野の快進撃の始まり。その実力とカリスマ性で「エゴイスト集団」→「nWo JAPAN」→「TEAM 2000」と数々のグループでレスラーを束ねるリーダーとして活躍していく中で、現在の「黒のカリスマ」と呼ばれる地位を築いていきました。何度も言いますが、蝶野の入場曲が本当にかっこいいんです!ということで最後に、2005年に行われた小橋建太vs蝶野正洋の名試合を入場も含めてご覧頂きたいと思います。はじめにお伝えしておきますが、この時蝶野は左膝のじん帯を損傷しています。満身創痍の中で黒のカリスマが本気の意地を見せた、感動的な試合でした。そして、やっぱり入場がかっこいい!
NJPW Kenta Kobashi vs Masahiro Chono 05.03.03
書いた後に気づきましたが、思えば蝶野が負けた試合ばかり紹介していますね・・・いや、ほんとに強いんですよ!
普段なら次回のテーマを発表するところですが、まだ決めきれてないので次回までに決めておきますね。ヘルレイザーズやスタイナーブラザーズ、エル・サムライあたりで迷ってます。次回もお楽しみに、それでは。
※上記画像は動画をスクリーンキャプチャしたものになります。
【みちくさボンバイエ】佐々木健介/長州イズム最強伝説。
長州力に憧れてプロレスに入門、デビューするも全く勝つことができず、初勝利まで203連敗していたレスラーがいました。そう、それが若き日の佐々木健介。どん底から頂点へとのし上がる不屈の精神力。今回はそんな佐々木健介でボンバイエしたいと思います。
ご存じない方も多いかもしれませんが、健介は昔「パワー・ウォーリアー」という名前のレスラーでした。デビュー当初はまったく光が当たらなかった健介の実力が頭角を現し始めた時、今は亡きホーク・ウォーリアーからの呼びかけで結成された「ヘルレイザーズ」で健介はパワー・ウォーリアーと名乗り、結成してすぐにタッグ王者となりました。その後、伝説となる40連勝の快進撃を続けたヘルレイザーズ。まずは、ヘルレイザーズvsムタ&ハルクホーガンという、贅沢すぎる1戦をご覧ください。レフリーも僕が一番好きなタイガー服部という贅沢。ただ、実況の外国人がとってもローテンション。
Hellraisers vs. Great Muta & Hulk Hogan
佐々木健介に戻ってからも、闘魂三銃士(蝶野正洋・武藤敬司・橋本真也)と共に新日本のエースとして第一線で活躍していました。僕はその当時に買った健介のフィギュアを今も大切に持っています(なんと、パワー・ウォーリアーと健介の着せ替えができるやつ)。
ではここで、健介全盛期の一戦をご覧ください。長州仕込みのラリアット1発、たったの6秒で健介が勝利した歴史に残る試合です。誤解しないでほしいのは、対戦相手の小原が弱すぎるわけではありません。それほど健介のラリアットは完成されていましたし、理想的な筋肉をその身にまとった健介はパワーレスラーとしての地位を確立していました。
健介 vs 小原 6秒で勝利 This is Gachinko Pro-wresling !
先ほどお伝えした通り、健介の師匠は革命戦士長州力。ファイトスタイルもよく似ていますが、ラリアット・バックドロップ・ブレーンバスター・サソリ固め等、長州仕込みの必殺技はどれも完成度の高いものでした。ということで最後に、長州vs健介の師弟対決をご覧頂きたいと思います。僕が感動したのは最後の最後までカウント1でフォールを返した師匠の意地。両者から長州イズムが伝わってきた素晴らしい試合でした。あと、長州が健介を蹴る時に叫ぶ「たわけが!」が好き。
206
コラムがスタートしてから今まで、できるだけ華のあるレスラーをピックアップしてきましたが、次回はついに、書きたくてウズウズしていました「いぶし銀・木戸修」でボンバイエしたいと思います。すごく地味ですが独特の味がある、渋さを極めたレスラーです。それでは。
※上記画像は動画をスクリーンキャプチャしたものになります。
【みちくさボンバイエ】いぶし銀と呼ばれた男
春がくると見せかけ、まだまだ寒いですねえ。もうすぐ春休みという事で、そろそろ海開きを迎える沖縄に旅行に行く方も多いと思います。そんなあなたにご朗報! ちょうどいいタイミングで、全日本プロレス春の祭典<チャンピオンカーニバル>が沖縄で開幕しますよ。対戦カードも豪華。
■潮崎豪vs大森隆男(豪腕ラリアットとアックスボンバー、どちらのラリアットが勝つのか!?)
■諏訪魔vs吉江豊(全日本を代表するパワーファイター同士が激突!)
■曙vsゼウス(おぉ、曙ここにいた!!笑)
ぜひ沖縄の観光コースに入れてみてはいかがでしょう。
木戸修の必殺技は脇固め。いや、ただの脇固めではなく「高角度脇固め」。うん、必殺技も渋い。この技、毎回出すタイミングが絶妙でした。優勢になった相手が油断した一瞬の隙を刺す様に繰り出す脇固めには、毎回興奮させられました。このお決まりの渋い技で毎回会場を盛り上げる木戸さんは、ほんとにすごいと思います。
僕が木戸さんの好きなポイントをもう1つあげるとすると、その髪型。試合中に乱れないギリギリの長さでキープされたその髪は、いつでも「いぶし銀」の風格を保ち続けました。聞いた話によると、グレート・ムタを載せるとコラムのアクセス数が上がるそうなので、ここで迷わず木戸修vsグレート・ムタの試合をご覧頂こうと思います。解説は驚きの武藤敬司。ムタってすごいなぁ。
パワーファイトが得意なレスラーや空中殺法が得意なレスラーなど、プロレスラーには色々なタイプがあります。木戸さんは特に脇固めを中心に関節技を得意とするレスラーでした。そんな木戸修と「関節技の鬼」と言われた「組長」こと藤原喜明がぶつかった名試合をご覧頂きたいと思います。先日の1.4東京ドーム大会で、いきなり入場曲「ワルキューレの騎行(ワーグナー作曲)」が流れて藤原喜明が入場してきた時は「おぉー!」という驚きの歓声と共に会場中が沸きましたね。
藤原喜明 vs 木戸修
いかがでしょう、いぶし銀の魅力はみなさんに伝わりましたでしょうか?ちょっと玄人向けになりすぎたかもしれませんが、ずっと紹介したくてウズウズしていたので我慢できなくなりました。今後も、いろんな角度でプロレスを紹介していければ嬉しいです。次回はアメトークのケンコバで有名な「ド演歌ファイター」越中詩郎でボンバイエしたかったのですが、2回連続渋すぎると怒られそうなのでちょっと華のあるレスラーで検討しようと思います。それでは。

※上記画像は動画をスクリーンキャプチャしたものになります。
★長寿の島 沖縄大宜味の天然水『NUVI』(ヌーヴィ) がスポンサーなりました!
【みちくさボンバイエ】語り継がれるべき猛虎伝説
突然ですが、昔から欲しいと思っていてまた最近購入欲が高まっているものがあります。それはタイガーマスク(のマスク)。ご存知ない方もいらっしゃると思いますが、現在活躍中のタイガーマスクは4代目。伝説の始まりとなった初代タイガーマスクは佐山聡。その後、その名は2代目(三沢光晴)・3代目(金本浩二)と受け継がれ、現役の4代目タイガーマスクへと至ります(一時期ミノワマンが5代目になっていましたが)。その中でも僕が一番好きでマスクが欲しいと思っているのは初代タイガーマスク。まずは、その伝説たる所以を一目ご覧いただきたいと思います。
タイガーマスク
もう、これ見たら説明は要らないですね。何度見ても本当に美しい、とにかくかっこいい。1981年に原作アニメと新日本プロレスとのタイアップで登場したタイガーマスクですが、当時猪木が掲げていた「ストロングスタイル」のプロレスとはかけ離れた「アニメコラボ」というコンセプトに、最初はファンも戸惑ったかもしれません。しかし、こんなにも華麗で強いレスラーが今までのプロレス界で他にいるでしょうか。いや、やはり初代タイガーマスクはダントツだと僕は思います。驚異の身体能力と戦いのセンスで人気絶頂となり社会現象にまでなったタイガーマスクは、あのドリフのコントでもとりあげられた程でした。
ドリフターズ83 タイガーマスク
全盛期のまま1983年にマスクを脱いで新日本プロレスを脱退した初代タイガーマスクですが、1997年東京ドーム大会で新日本プロレスのマットに「タイガーキング」として久々の登場をはたしました。対戦相手は、なんとアントニオ猪木。ヘビーとジュニア、それぞれで一世を風靡した2人が再開する、夢の師弟対決がこの時実現しました。全盛期から10年以上経った2人ですが、戦いのセンスはまだまだ健在の名勝負。
タイガーマスクvsアントニオ猪木
今回のコラムを見て、タイガーマスクを欲しがる人が少しでも増え、その伝説が少しでも広く語り継がれていってくれればとても嬉しく思います。それでは最後に、初代~4代目のタイガーマスク達が集結した嬉しくて気絶しそうなタッグマッチをご覧頂きたいと思います。残念ながら2代目の三沢光晴はスケジュールの都合で参加できず金丸義信が2代目代理として参加しているのと、試合内容もイマイチなんですが、それでもこのメンバーが揃えばテンションが上がりますね。全員がタイガーマスクなので試合中の「いいぞタイガー!」「タイガー頑張れー!」という声援が誰に向けてなのか全く分からないのも面白かったです。初代&4代目組にひいき全開なレフリーはタイガーマスク仕様のグレートサスケ。
初代・4代目タイガーマスク VS 2代目・3代目タイガーマスク
今回はとても華のあるレスラーでボンバイエしましたので、次回こそはド演歌ファイター越中詩郎でプロレス風情を再度感じて頂ければと思っています。次回もお楽しみに、それでは。
※上記画像は動画をスクリーンキャプチャしたものになります。
天龍源一郎は、最後までミスタープロレスでした。
2015年11月15日、およそ39年にも及ぶ1つの革命が終焉しました。そう、ミスタープロレスと呼ばれる天龍源一郎がついに引退。65歳の天龍が引退試合の相手に指名したのは、なんと今のプロレス界を引っ張る大エース、オカダカズチカでした。最後までトップレベルの強さに挑むとは、なんてかっこいいんだ……本当に男の中の男。得意技のグーパンチ、逆水平チョップ、顔面キック、パワーボムが出る度に、もうこれが見れなくなると思うとすごく切なくなりました。引退試合でも一発一発の技が重く、最後まで観客を沸かし続けた天龍からはまさに「ミスタープロレス」たる所以を感じました。試合には負けてしまいましたが「負けたぁーーーー!!」と叫んでマイクを投げ捨て悔しがる姿は、まさに天龍らしい生き様でしたね。にしても、もう65歳なのにリングの上の表情はすごく怖かった……。という事で、今日はミスタープロレス天龍源一郎でボンバイエしましょう!
ジャイアント馬場とアントニオ猪木の両方からフォールを奪った唯一の日本人である天龍源一郎。もともとは相撲力士でしたが、26歳の時にプロレスラーに転身しました。デビュー当初はぱっとしなかった天龍ですが、徐々に頭角を現しはじめます。まず最初にご覧頂きたい試合は、馬場・ラッシャー木村組vs天龍・ハンセン組の試合。試合前から闘争心むき出しの天龍とハンセンが終始圧倒し続けたのもすごかったし、満身創痍になりつつもそれを受け続けた馬場とラッシャーもすごかった試合です。
馬場、木村 vs 天龍、ハンセン
いやー、やっぱ昭和のプロレスはテンション上がりますね!それでは昭和の豪華試合をもう1つ。鶴田・天龍vs馬場・タイガーマスクの1戦を。ジャンボ鶴田と天龍は同世代ということもあって、タッグもそうですがシングルマッチでも毎回名試合を繰り広げていました。
鶴田、天龍 vs 馬場、タイガー
天龍の闘志って若手にも確実に伝承されていると思うんです。天龍は上の世代や同世代だけでなく、後輩世代とも常に熱い闘いを見せてくれました。ちょっと後輩世代との試合もご覧頂きたいと思います。それでは、まずは橋本真也と初めてリングで出会った試合をご覧ください。天龍の永遠のライバル長州力が橋本と組んで天龍と闘った試合です。いやー、天龍容赦ない!!
【激闘】橋本真也と天龍源一郎の初めての遭遇はこんな試合だった
次に新日本プロレスで健介とすごい喧嘩を繰り広げていた時の試合をご覧頂きます。やっぱり、天龍が入る試合は周りのレスラーも必然的に熱くなりますね!にしても、天龍の表情が怖すぎる……。
天龍「ノーザンライトは俺がもらった」
いかがでしたでしょうか。長いプロレス史の中で1つずつ伝説が産まれ、それが1つずつ幕を閉じていきますが、全ての伝説がしっかりと語り継がれていかれる様に願っています。今ではハスキーすぎる声が面白くてバラエティ番組にいつも出ている天龍ですが、あのハスキーボイスも熱い試合の中でのど仏が潰れたのが原因だと思うと語っていました。最後まで革命を起こし続けた天龍選手に最高の敬意を表したいと思います。次回もお楽しみに、それでは。
【大会レポ】新日本プロレス 1.4 東京ドーム(前編)
今年もついにこの日がやってきました!! <新日本プロレス1.4 東京ドーム>!! 日本のプロレス大会の中で1番大きなイベントが毎年1月4日に東京ドームで開催されます。このイベントを知らなかった方、試しにプロレスファンの人に向かって「1.4」と言ってみてください。かなりの確率で「東京ドーム」という言葉が帰ってきますから。2016年プロレスあるある1つめですね。
<フジロック>よりも<サマーソニック>よりもこのイベントを楽しみにしている僕は、もちろん今年も行ってきました。そこで、今回のコラムは<1.4 東京ドーム>の大会レポでボンバイエしたいと思います。YeaOh!! 長くなったので前編と後編に分けるぜ、YeaOh!!
第0試合 バトルロイヤル
開催時間前に行われる恒例のバトルロイヤル。実はこれもけっこう楽しみにしてるんです! なんてったって、メンバーが豪華豪華!! 大会には出場しない選手達ですが、新旧含め超豪華なメンバーが揃うので昭和からのプロレスファンには本当にたまらない一瞬。今回のバトルロイヤル出場選手—–
キャプテン・ニュージャパン、藤原喜明、タイガーマスク、ヒロ斎藤、獣神サンダーライガー、中西学、永田裕志、小島聡、マスカラ・ドラダ、キング・ハク、天山広吉、ザ・グレート・カブキ、桜庭和志、チーズバーガー、YOSHI-HASHI、越中詩郎、田口隆祐、邪道
ほら奥さん! カブキと桜庭が闘うのを見れるなんて、最初で最後かもしれませんよ!
第1試合 IWGP Jr.タッグ選手権試合4WAYマッチ
バレッタ、ロッキー・ロメロ vs ニック・ジャクソン、マット・ジャクソン vs ボビー・フィッシュ、カイル・オラリー vs マット・サイダル、リコシェ4WAYマッチの意味がわからないかもしれませんが、要するに4組同時に戦うタッグマッチです。誰かしらから3カウント奪ったレスラーのチームがチャンピオンになるという仕組み。
うーーーーん……試合としてはもちろん面白いですが、個人的にはベルトの安売りに見えてしまいました……。チャンピオンベルトをかけたタッグマッチはきちんと2人 vs 2人のガチで闘ってほしいっす!! このメンバーの中での僕のお勧めレスラーはリコシェ、ありえないほどの身体能力の高さでいつも観客を驚かせてくれます。
リコシェの動画をおまけで付けますね。まさかの2回転ムーンサルトプレス!
リコシェ 2回転ムーンサルトプレス
第2試合 NEVER無差別級6人タッグ王座決定戦
マーク・ブリスコ、ジェイブリスコ、矢野通 vs タマ・トンガ、高橋裕二郎、バットラック・ファレみなさん、矢野通をご存知ですか? 僕は大好きです! 相手をバカにしながら翻弄する独特の試合運びに、いつも相手がタジタジ。いつ見てもおもしろい! 強いし頭いいなぁ……今回も笑いながら応援しました!
レフリーの目を盗んだ急所攻撃で勝利した、矢野通の試合をちょっと見てみてくださいな。
2011.02.12 NAGATA vs YANO
次ページ:第3試合 ROH世界選手権試合
【大会レポ】新日本プロレス 1.4 東京ドーム(後編)
さぁ、<1.4 東京ドーム>の大会レポもいよいよ後編!! みなさん前編は見て頂きましたか? 後半もメインイベントへ向けて熱い試合が続きます。どんな試合かって? 答えはこうだ! YeaOh!!
大会レポ 前編はコチラ!!
第6試合 スペシャルシングルマッチ
後藤洋央紀 vs 内藤哲也最近の内藤は相変わらず独特の不気味なキャラ出してきますね。1団体に1人こういうレスラーがいると、その団体が面白くなる気がします。パートナーのEVILを連れてきた内藤を見ていると、昔サブゥーを連れてきて新日本を荒らしまくってた蝶野正洋を思い出しました。あれ、サブゥーをご存知ない??当時、机や椅子を凶器に使わせたら右に出るものがいなかったサブゥーの試合、ぜひご覧ください。
ロブ・バン・ダム vs サブゥー 1997.5.31
第7試合 NEVER無差別級選手権試合
石井智宏 vs 柴田勝頼僕の中で今年の1.4東京ドームのベストバウト!! この2人が闘ったら本当に根性と根性のぶつかり合いですね。素晴らしかった! 「相手の技を全て受けきって、それでも勝つ」というプロレス独特の美学を1番感じられた試合でした。そして、柴田がベルトを奪って新王者に!! 柴田の腰にこのベルトが巻かれることで、きっとベルトの輝きが増すことでしょう。さすがにこの試合の動画はなかったので、過去の柴田の試合動画をご覧ください。
NJPW WORLD TAG LEAGUE 2014 FINAL 後藤洋央紀&柴田勝頼 vsカール・アンダーソン&ドク・ギャローズ
第8試合 IWGPインターコンチネンタル選手権試合
中邑真輔 vs AJスタイルズ昨年1年間でベルトの価値を上げたのは、ダントツでIWGPインターコンチのベルトだと思います。なんでインターコンチの価値が上がったのか、それは間違いなく中邑真輔が巻いていたからだと思います。中邑がベルトをかけて死闘を繰り広げる度に、毎回ベルトの輝きが増していきました。それほど、昨年のインターコンチ試合は毎回「死闘」だったんです。今回も素晴らしい「死闘」でした。それでは、中邑真輔の必殺技「ボマイエ」をどうぞ!
ボマイェ
第9試合 IWGPヘビー級選手権試合
オカダ・カズチカ vs 棚橋弘至闘う前から面白い試合になる確率120%のこの試合。やっぱりこの2人はスターですね! ヒーローですね! 入場した瞬間に会場のボルテージが一気に上がるのを感じました。あと、オカダが入場の時に「金の雨」を降らせる演出、大好きです。すごい緊張感のもとに試合開始のゴングが鳴りましたが、やはり2人とも闘い方に華があって実力も申し分なく、こういうのをスター性って言うんだなぁと思いました。1.4東京ドームになるとなぜか勝てなくて毎年悔しい思いをしていたオカダ。ついにベルトをかけたメインイベントで勝利する事ができました!! 棚橋の必殺技「ハイフライフロー」を2連発でくらってもオカダが歯を食いしばりながら2カウントで返した瞬間は、会場中から「おぉぉぉぉぉぉぉーーーーー!!!」という歓声による地響きが鳴りわたり、この日1番の盛り上がりを見せていました。
過去の動画になりますがオカダが棚橋をリングに沈めた必殺技「レインメーカー」はこれです!!
オカダカズチカ レインメーカー
<1.4 東京ドーム>の大会レポ、いかがでしたでしょうか?こんなコラムじゃ伝わらないくらいプロレスの会場は盛り上がりますし、各団体とも年間通して様々な大会を開催してますので、ぜひみなさまもプロレス会場に足を運んでみてくださいね。

ちなみに今回の僕の戦利品はこちら。中邑真輔の『YeaOh!タオル』(バレットクラブのタオルとかなり迷った……)。次回のボンバイエもお楽しみに、それでは。
隙だらけのジャイアントスイングがやっぱり見たい!/馳浩
みなさんこんにちは! 前回のコラムは完全に中邑真輔モードでお送りしましたが……その直後にまさかの中邑が新日本プロレス退団! いやー衝撃が走りましたね。衝撃すぎて、Yahoo!トピックスが全部中邑のニュースになるんじゃないかと心配しました。
気を取り直して、今回ボンバイエするのは闘う国会議員レスラー馳浩。国語教師の免許を持ち、レスリング五輪選手からプロレス入り、アントニオ猪木に続き現役中に国会議員に当選した文武両道レスラーです。色々説明しようとしたのですが、なんと馳浩の引退試合の前に馳の歴史を振り返った素敵な動画を見つけましたので、手っ取り早くそちらをご覧頂きたいと思います。
プロレス 馳浩 引退試合
引退試合でもジャイアントスイング回りましたねー! 驚異の45回転! このジャイアントスイングが馳の名物技なんですが、もう華麗に回る回る! そして自分も目が回る回る! 案の定フラフラのところを攻撃されて倒れる!! この新喜劇ばりのベタな展開が見たくて、馳が相手の両足を持つ度にみんな「おぉー!」って盛り上がるんです。
僕の中で馳はシングルよりもタッグマッチが得意なレスラーだと思ってました。健介や武藤とは名タッグとして王者になってたし、僕は武藤&馳のタッグはプロレス史3本の指に入るくらいの名タッグだと思います。(あー、他にも三沢&小橋のタッグも捨て難い!)
それでは名タッグ同士のシングルマッチをご覧頂きましょう。グレートムタvs馳浩の試合です。
ムタに張り合った馳が珍しく凶器攻撃をしてムタの大流血試合になりました。
NJPW-The Great Muta vs. Hiroshi Hase
次にご覧頂きたいのは1998年に行われた現全日本プロレス社長の秋山準との試合。お互いの必殺技「裏投げ」vs「エクスプロイダー」合戦が素晴らしい。もちろんジャイアントスイングやりますよ! 負けましたけど!
Jun Akiyama vs Hiroshi Hase(01.05.1998)
アントニオ猪木、馳浩、グレート・サスケなどプロレスラーが国会議員になるケースはありましたが、大臣まで登りつめた馳は本当にすごいですよね。レスラー時代から後輩の育成にもすごく注力しており、後輩たちみんなから慕われていました。それでは国会議員レスラー同士、燃える闘魂アントニオ猪木との試合をご覧頂きましょう。1992年1.4東京ドームでの試合です。
NJPW Classics: Antonio Inoki vs. Hiroshi Hase
馳浩でのボンバイエ、いかがでしたでしょうか? どんな苦境でもポジティブに諦めない馳のファイトスタイルに、子どもの頃すごく勇気づけられたものです。最後に国会での猪木vs馳の中継動画をご覧頂きましょう。猪木が「馳大臣のスキャンダルを集めてきたが今日はやめにします。」といって国会で笑いをとっているの、すごくいいですね!みちくさボンバイエ初の国会中継動画です。次回のボンバイエもお楽しみに、それでは。
【国会】アントニオ猪木『馳大臣のスキャンダルを集めてきたが今日はやめにします』 平成27年11月11日
※上記画像は動画をスクリーンキャプチャしたものになります。
ヘビーを超えたジュニア。馬場と三沢のDNAを持つ男、丸藤正道。
今日もお待ちかねボンバイエの時間がやってまいりました!いやー、最近のNOAHはとても盛り上がってますね! 本当に素晴らしい!! 暴れまくる鈴木軍を相手に、丸藤や中嶋をはじめとする様々なNOAHレスラー達が奮闘しています。ぜひ、みなさん3月2日(水)@ディファ有明へ!
ということで、今日は天才・丸藤正道でボンバイエしたいと思います。丸藤と言えば、ジャイアント馬場の現役中最後にデビューした全日本プロレスのレスラーであり、三沢光晴の付き人を務めていたことから「馬場・三沢のDNAを持つ男」と言われてきました。丸藤の試合ってほんとに美しいんですよね。武藤とかカシン、中邑の時も言いましたけど、「天才」とか「センス」ってこういうことなんだなぁって思います。まずは丸藤の美しい必殺技「不知火(しらぬい)」を見てみてください。
不知火
どうですかどうですか、文句無しに美しいでしょう。そうなんです、丸藤の技って魅せてくれるんです。不知火の美しさに呆然としたあなたに、今度は究極の返し技「不知火・改」を贈ります。絶対的ピンチからの一瞬の芸術的返し技に、あいた口がふさがりませんよ。
[プロレス]天才・丸藤正道の伝説の返し技 NOAH Marufuji 不知火・改
丸藤はその強さ、闘いのセンスからしばしばNOAHを代表して他の団体に参戦しました。それでは、新日本プロレスに丸藤が参戦した時の試合をご覧頂きましょう。見ていただくのはライガーとの試合ですが、その強さ故にジュニアとヘビーの垣根を飛び越えて、丸藤は今でもヘビー級の選手相手に互角以上の闘いを魅せてくれます。新日本に参戦した時は中邑真輔とも闘っていましたね。YeaOh!!
2009.12.22 SUPER J-CUP MARUFUJI vs JYUSHIN THUNDER LIGER
前述の通り、丸藤はジュニアの体格ながらヘビー級に参戦、今では三沢なき後のNOAHの副社長としてしっかりと看板を背負い、階級を超えたエースとして闘い続けています。それでは付き人を務めていた師匠、三沢光晴との一戦をご覧頂きましょう。三沢亡き今、改めてこの試合を見てると何か込み上げてくるものがありますね。見る前にハンカチのご準備を。
『師弟対決』 GHC丸藤正道vs三沢光晴
いかがでしたでしょうか? このくらい綺麗に絶妙な技を魅せてくれる選手がいると、ずっと試合に見とれてしまいますね。ところで、丸藤が経営する「不知火カレー」というお店が東京赤坂にあるのをご存知ですか?僕はお恥ずかしながらまだ行った事がないので、明日絶対行きます!!みちくさボンバイエ、次回もお楽しみに、それでは。
※上記画像は動画をスクリーンキャプチャしたものになります。
ここまででかい!ありえないほど怪力!伝説の外国人レスラーたち。
プロレスを見たことある人もそうでない人も、外国人レスラーと聞くとものすごく体の大きなレスラーをイメージするかと思います。ボブ・サップみたいなね。そう、そのイメージはほぼ正解! 今まで数々のどでかい外国人レスラー達が日本のマット界に上陸して猛威をふるってきました。今日はそんな外国人レスラー達の中で、今まで紹介していないレスラーを中心にボンバイエしていきたいと思います。
まずご紹介したいのは224cm、236kgのアンドレ・ザ・ジャイアント。いや、この体の大きさだけで伝説でしょう。日本人レスラーとの体格差は一目瞭然で、誰かがアンドレを倒したり持ち上げただけで「おぉーーー!」という歓声が起きてました。その見た目からついたキャッチコピーは、ずばり「人間山脈」。攻撃されても山のように動かないアンドレは闘う相手をいつも困惑させました。見ていただく動画は長州との一戦、長州がすごく小さく見えますけど183cmありますからね!
長州力 VS アンドレ・ザ・ジャイアント 長州がボディスラムでアンドレを投げた! 84年5月
アンドレとくると次はハンセンとかベイダーを紹介したくなるところですが、以前紹介してしまったのでここはぐっと我慢。意表をついてエル・ヒガンテを紹介しましょう!エル・ヒガンテの身長は233cm、195kg。あまりの大きさにハンディキャップマッチが組まれ、日本のリングでは3対1とかでよく闘ってましたね。それでは、悪魔vs怪獣と言われたグレート・ムタとの一戦をご覧頂きましょう。自分よりひとまわり大きなヒガンテを、頭を使って圧倒するムタがかっこよすぎました。この試合だと小さく見えるムタ(武藤)も190cmくらいありますからね!
giant gonzalez last match
ここまでのアンドレやヒガンテを見てると、外国人レスラーって体は“ばかでかい”けどノロくて動けないと思うかもしれませんが、そんなことありません。しっかり動ける巨漢レスラーもたくさんいますよ!僕がいつも驚かされていたのはスタイナー・ブラザーズ。この2人はほんとの兄弟なんですが、2人とも怪力で運動神経抜群!兄弟ならではのコンビネーションで完璧なタッグでした。あまり日本での試合動画がなかったので、弟スコット・スタイナーの超デンジャラスなパイルドライバーをご覧ください。
SSD スタイナースクリュードライバー Steiner Screw Driver
もう1人誰を紹介しようか迷ったんですが、動ける巨漢と言えば、やっぱり我慢できないのでベイダーをご紹介します!190cm、170kgの巨漢でトップロープからムーンサルトするんですよ?普通ならありえないですよね。ベイダーの運動神経は神がかってると思ってました。因縁の小橋との一戦で見せた、170kgの驚愕ムーンサルトをぜひご覧ください。
小橋 vs ベイダー 1999.1.15 特別試合
いかがでしたでしょうか?外国人レスラーの圧倒的な強さ、それでも立ち向かって倒す日本人レスラーの試合にはいつもドラマを感じます。この感動はプロレスの醍醐味の1つですね。プロレスがK-1やPRIDE人気におされていた時代、PRIDEのリングで勝利した後に「プロレスラーは本当は強いんです!」と言い放った桜庭や、日本での最後の試合で「一番すげえのはプロレスなんだよ!」と叫んだ中邑の発言を聞くだけで、僕はこみあげるものがありました。プロレスを見たことない方はぜひ一度熱いプロレスを見てみてくださいね。みちくさボンバイエ、次回もお楽しみに。それでは。
※上記画像は動画をスクリーンキャプチャしたものになります。
一瞬にして日本のプロレスファンを魅了した不死鳥、ハヤブサ
時は1994年、日本プロレス界のJr.最盛期。突如メキシコからやってきたレスラーが日本のプロレス界に激震をもたらしました。彼の名前はハヤブサ。メキシコ遠征から一時的に帰国して色々な団体のJr.選手が集結する大会<スーパーJカップ>に参加し、その1回戦で獣神サンダーライガーと闘いました。僕は子供の頃にその試合をテレビで見て、衝撃を受けました。全然知らないレスラーが急に現れて、日本最強と言われたライガーを完全に圧倒していたのです。試合には結局負けてしまいましたが、対戦相手のライガー含めて、会場中がハヤブサのファイトを賞賛していました。そして、そのハヤブサが今月の3月3日にくも膜下出血で帰らぬ人となりました。今日は伝説の不死鳥、ハヤブサでボンバイエしたいと思います。
本当は3月4日にこのコラムを書こうと思ったのですが、あまりのショックにどう書いたら良いものか分からず、これだけ時間が経ってしまいました。しかし、今はハヤブサ選手の伝説を1人でも多くの人に知ってもらって、覚えて頂けるきっかけになれば思っています。まずは先ほどのライガーとの衝撃の一戦の動画がありましたのでご覧ください。最初の飛び技「トペ・コンヒーロ」からとても華やか。
Hayabusa vs Jushin “Thunder” Liger
何度見てもハヤブサは飛ぶ時の身体がとてもしなやかで美しいですね。身体のしなやかさに加えて足のバネがすごかったので、飛び技が特に華やかで完成されていました。それでは次に、ハヤブサの美しい技を集めたダイジェスト動画がありましたのでご覧ください。
Hayabusa FMW -Fight With Dream Tribute-
ハヤブサは2001年の試合中、技に失敗して頚椎損傷による全身不随の重傷を負い、しばらく車椅子生活を余儀なくされましたが、懸命のリハビリにより奇跡的に自力で立ち上がって補助付きで歩けるまでに回復。この頃、平井堅の“LIFE is… ~another story~”のPVにも笑顔で車椅子に乗って登場していました。
平井堅“LIFE is… ~another story~” PVはこちら
ハヤブサは周りのレスラーから本当に愛されているレスラーでした。今はワールドプロレスリングの解説者として活躍中のミラノコレクションA.Tは昔ハヤブサの付き人でした。引退して東洋医学の道へと進むことになったミラノの引退セレモニーで、車椅子で現れたハヤブサを前に、ミラノは涙ながらにこう宣言しました。「俺は、8年間車椅子生活だったハヤブサさんを絶対に治してみせます!!」その時ハヤブサは本当に嬉しそうな笑顔で涙ぐみ、それを見た会場中が、テレビの前の人達が、心から感動していました。その感動的なミラノコレクションA.Tの引退セレモニーをどうぞご覧ください。
ミラノコレクションA.T. 引退セレモニー
いかがでしたでしょうか?このコラムをきっかけにハヤブサを知った方、思い出した方がいらっしゃれば本望です。それでは最後に、多くの後輩レスラーに受け継がれているハヤブサの必殺技「フェニックススプラッシュ」をご覧頂きましょう。次回のボンバイエもお楽しみに、それでは。
フェニックス・スプラッシュ集 Phoenix Splash Compilation
※上記画像は動画をスクリーンキャプチャしたものになります。
スティング、スーパースターの伝説終焉。
みなさん、プロレスの本場ってご存知ですか? ジュニアの本場はメキシコもありますが、プロレスとしての本場は断トツでアメリカだと思います。WWEという世界一大きな団体があるのですが、その売上げは世界2位の新日本プロレスの30倍ほどと言われ、4月初旬に行われた大会の動員数は10万人を超えました。これはもう国民的スポーツエンターテインメントと言っても過言ではないかと。先日行われた中邑真輔のWWEデビュー戦では、見事に中邑が勝利してましたね。試合後の「Strong style has arrived!」かっこよかった!
そのくらい大規模な本場のプロレスですから、超ド級のスーパースターが数多く生まれるわけです。ハルク・ホーガンやスタン・ハンセンなど日本でも顔なじみのスター達もWWEで殿堂入りを果たしています。そんな中、僕が子供の頃から猛烈に憧れていたスーパースター、それがスティングでした。先日、WWE殿堂入りが決まったスティングはその殿堂式典の壇上で正式に引退を発表、今までのスティングの輝かしい功績が走馬灯の様に頭の中を流れました。ということで今回はスティングでサイコーにボンバイエしたいと思います!! Hooo〜!!
まずご覧頂きたいのは1989年にアメリカで行われたグレート・ムタとの1戦。身長190cmあって怪力なのに動きが速い・軽い、そんな華やかなスティングをぜひご覧ください。僕のコラムはムタが登場しすぎとの声もありますが、好きなんだから気にしません!! Hooo〜!!
Sting vs. The Great Muta: Starrcade 1989
どんどん行きましょう! 次にご覧頂くのは大御所中の大御所、ハルク・ホーガンとの1戦。この時のスティングの白黒ペイントが印象的でした。今年で63歳になるハルクホーガン、このかっこいいおじさまは本当に歳をとらないですね!
FULL – LENGTH MATCH – Sting Vs Hogan
大御所続きでもう1試合! 今度はベイダーとの試合をご覧ください。両者の片手をロープでつないだ状態での試合。この時期のスティングはよくベイダーと抗争を繰り広げていました。一見すらっとしている様に見えるスティングですが、巨漢のベイダーを投げる怪力はすさまじいと思います。すげえぜHooo〜!!
Sting vs Vader Strap Match Part 1
ご存知の通り、WWEのスーパースター達は時々日本のマットにもあがってくれましたが、スティングもその1人。本当は、日本での佐々木健介との試合が一番好きだったので見て頂きたかったんですが動画が見当たらなかったので……1996年に新日本プロレスで行われたスティング&武藤敬司vsロードウォーリアズの試合をご覧頂きたいと思います。スティング、アニマル、ホークの3人のインパクトもすごいですが、このアメリカのレスラー達に囲まれても全く引けを取らない武藤もすごいですね。そしてスティングっぽいペイントをしてみるところが、なんとも武藤らしい。
’96 武藤敬司 スティング VS ホーク・ウォリアー アニマル・ウォリアー
今回は海外版みたいな感じにしてみましたが、いかがでしたでしょうか。伝説のスターが引退していくのは寂しいですが、これからもどんどん新たなスターが生まれていくと思うので、どんなスターが出てくるのか楽しみですね。日本とアメリカのプロレス団体同士もよく交流があるので、機会があればぜひ試合を見てみてください。次回のみちくさボンバイエもお楽しみに、それでは。
プロレス新旧石頭対決!!一番固ぇのは誰だ!!
突然ですがみなさん、人間の体にも攻撃に適した固い所がいくつかありますね。多くのレスラーは固い部分を使って効率良く攻撃する時、肘や膝を使います。肘なら三沢、膝なら中邑みたいにそれを得意とするレスラーも有名ですね。しかしいるんですよ、石頭を武器に一発の頭突きで形勢逆転したり、相手にトドメをさす恐ろしいレスラーたちが。ご想像の通り、その破壊力は抜群!! 今回は昭和から平成のプロレスを振り返って、一体誰が一番石頭なのかでボンバイエしようと思います。
まずご紹介するのは頭突き界の大御所、組長こと藤原喜明・・・さん(←なんどなく呼び捨てできなかった。)昔だと大木金太郎やボボ・ブラジルもいますが、今なお有名な元祖としては間違いなくこの人があげられるんじゃないでしょうか。組長は頭突きをする前に片足を大きく上げるので、足が上がった時は「おっ!見れるっ!」と毎回ガッツポーズをとってました。さぁみなさん、ガッツポーズの準備はできましたか?組長の豪快な頭突き、とくとご覧ください。
前田日明 vs 藤原喜明
次にご紹介するのはダイビングヘッドバットを得意とするS・S・マシン。「S・S」って何の略かわかりますか??答えは「スーパー・ストロング・マシン」・・・ネ、ネーミングがベタすぎてダサい・・・と今思った人いるでしょ!?そこは敢えて否定しませんが、しっかりと実力をかね備えた素晴らしいレスラーだったんですよ。私ダゼー・ファンクJr.は今でこそオリジナルのマスクをかぶってますが、以前はSSマシンパイセンのマスクを被らせて頂いてました。それではSSマシンのダイビングヘッドバット集をご覧ください。
スーパー・ストロング・マシーン ダイビング・ヘッドバット8連発
それではいよいよ、新石頭軍団のご紹介です。1人目は現代の石頭代表、石井智宏。どんなに追い込まれていてもその頭突き一発で形勢逆転する、言わば頭突きのスペシャリスト。もうね、頭蓋骨が粉々に砕けるんじゃないかってくらい、体重乗せて思いっきりぶつかるんですよ。いつも会場中に「ゴンッ」という鈍い音が響きます。最後まで攻めて攻めて攻めまくる石井の力強いファイトスタイル、ぜひご覧ください。
2012.5.20 IWGPInterContinental GOTO vs ISHII
次に紹介する新石頭軍団2人目は、ヘッドバットで人々をHAPPYにしてきた本間朋晃。「こけし」と呼ばれるヘッドバットは破壊力バツグンなものの、隙だらけでなかなか決まらず、その代わり決まった時は会場中が歓声を上げてHAPPYに盛り上がるんです。愛されるこけし、愛される本間、その愛されっぷりをご覧ください。
2011.10.16 TANAHASHI&GOTOU&HONMAvsNAKAMURA&YANO&ISHII
いかがでしたでしょうか? 他にも天山広吉やワイルド・ペガサスもいますが、その紹介はまたぜひ今度。ヘッドバットは見てるこっちまで痛くなる技ですが、自分も痛いはずのこの打撃技からは根性や闘争心がすごく伝わってきますね。それでは最後に、どんな石頭もかち割ってしまうんじゃないかというくらい強烈な「バーニングハンマー」という小橋建太の必殺技をご紹介したいと思います。次回のみちくさボンバイエもお楽しみに、それでは。
バーニングハンマー
ボンバイエインタビューVol.1/中邑真輔

Interview:中邑真輔
ーー日常の意識やトレーニングなどの中で、中邑選手自体がWWEに入って変わった事ってありますか? 基本的にはその土地の生活スタイルに合わせる様にはしていますが、自分のスタイルが確立されているので実際特に変化した事はあまりなくて、今までの中邑真輔のままでいますね。こちらでのパフォーマンスの反応で言うと、僕の事を以前から知ってる人もいますが、これから知ってくれる人たちの中でもしっかりと中邑真輔のスタイルを確立していかないといけないとは思ってます。そう言った意味では、今の時代は簡単にアーカイブを見ることができる環境なのでやりやすいかもしれないですね。 ーーWWE入団会見の時に目標は入ってから決めるとおっしゃってましたが、何か見つかりましたか? 特に大きな目標はないんですが、今はアメリカの生活に合わせて自分をセットアップすることだと思ってます。自分が試合をしやすい環境にはなってると思うので、1つ1つの試合中・試合後の分析や意識の中で細かい空気感を掴んでいきたいなと。

大会レポ/新日本プロレス 6.3後楽園ホール

試合前

第1試合(天山広吉、、リコシェ、ボラドール・ジュニア vs 石井智宏、バレッタ、ウィル・オスプレイ)

第2試合(永田裕志、中西学、獣神サンダー・ライガー、タイガーマスク vs 柴田勝頼、ジュース・ロビンソン、ジェイ・ホワイト、ボビー・フィッシュ)

第3試合(デビッド・フィンレー vs カイル・オライリー) 第4試合(ロッキー・ロメロvs外道)
2試合続けてBEST OF THE SUPER Jr.の公式戦でした。オライリーとロメロがそれぞれ実力を魅せつけての勝利となりました。が、個人的には外道さんに勝ってほしかった!! けっこう追い込んでたんですけどね……。兄弟分の邪道からTwitterで「ロメロが勝つだろ」「頑張れロッキー」「兄弟のセコンドが誰もいない」と言われ続けてただけに、勝ってほしかった! でも、外道さんのレインメイカーポーズはこの日一番盛り上がった……かも?? 最近、またジュニアヘビーのレベルが一気に上がってきたので今後も楽しみですね。 次ページ:エルガンがオメガに挑戦表明!?日本のプロレス界が生んだエメラルドグリーンの英雄、三沢光晴

世界一性格の悪い男、鈴木みのる
