<レッスルマニア>の初回から歴史を築いてきた、日本でもお馴染みハルク・ホーガン。超大型外国人として何度も来日し、必殺技のアックスボンバーで猪木をベロ出し失神させたのも有名ですね。その必殺技は、今でも日本の大森隆男選手やタイチ選手の必殺技となっているし、ホーガンの代名詞「イーチバーーーン!!」も子供の頃よく真似してました。少年サッカーでゴール決めた時は「イーチバーーーン!!」かスタン・ハンセンの「ウィィィィィーーー!!」がテッパンでした。他にもホーガンといえば、Tシャツを着る人が溢れて社会現象にまでなった蝶野正洋さんのnWo Japanのアメリカ本家本元メンバーとしても有名ですよね。それでは<レッスルマニアIII>でのハルク・ホーガン vs アンドレ・ザ・ジャイアントの試合をご覧ください。
Hulk Hogan vs. Andre the Giant - WWE Championship Match: WrestleMania III
突然ですが、僕の実家には子供の頃からライガーさんのポスターが貼ってあります。しかもサイン入り! 昔からの宝物で、今でも実家に帰る度にそれを見てニヤニヤしています。そう! 今回はなんと「獣神」というその名の通り、僕にとって神様みたいな憧れの存在、獣神サンダー・ライガーさんにインタビューをさせて頂きました!
普段からテレビなどで見てわかってましたが、やはりライガーさんのお話は本当におもしろかったです。もうすぐ始まる<BEST OF THE SUPER Jr.>の見どころについてしっかりとお話伺うことができ、あとは僕も福岡出身、ライガーさんも福岡にご自宅があるということで、福岡のローカル話でもついつい盛り上がりすぎてしまいました……橋本真也選手やエル・サムライ選手などの爆笑プロレス裏話もありますのでお楽しみに。それでは早速いってみましょう!
Interview:獣神サンダー・ライガー
——今までの<BEST OF THE SUPER Jr.>の歴史において、ライガーさんは歴代最多出場記録、連続出場記録、全勝優勝記録など数々の記録をお持ちですが、今までの<BEST OF THE SUPER Jr.>の中で特に印象に残っているご自身の試合はありますでしょうか?獣神サンダー・ライガー(以下、ライガー) この試合が特に印象に残っているというのは、実はあまりないんですよね。<SUPER J-CUP>の時は比較的自分が表に立って、どんな選手に出てもらってどんな会場でやるか決めて、各団体と交渉したり色々と考えて動いていたんですけど、<BEST OF THE SUPER Jr.>に関しては意見を求められたりはしますがそこまで入り込んではないので、初回からずっと選手として純粋に大会を楽しめていたんです。<SUPER J-CUP>の時は本当に失敗できないから、プロデュースの方でもうエネルギー全部使っちゃって。「チケット売れてるよ」って聞いて、実際に始まって超満員になってる会場を見てあぁ良かった〜って思って、もうそこで大会終わったくらいの達成感でした(笑)なので、第1回目の<SUPER J-CUP>ではサスケ選手に丸め込まれて負けちゃったりしたのは、そんな油断からきたのではないかと反省しましたね。
<BEST OF THE SUPER Jr.>に関してもいろんな団体からレスラーが来て多種多様な試合が組まれてきましたね。本当は優勝した時のシーンが一番思い出に残っておくべきなんでしょうけど、レスラーってなんせ負けん気の強い人が多いですから(笑)。優勝した試合より、負けた試合の方が「ちくしょう、次は絶対勝ってやる!」って悔しくて覚えているもんなんですよ。さっき言ってたサスケ選手との試合は、試合途中にサスケ選手がトップロープからドテーッて落ちたんです。それ見て腹抱えて笑ってたら丸め込まれて負けて「おい嘘やろっ!」って感じで、すごく悔しかったのを覚えてます(笑)。
——<BEST OF THE SUPER Jr.>に対してはやはり初回から長く出られてることもあり、思い入れの深い大会となっていますか?ライガー 僕はやはり「生涯ジュニア」というのを宣言してまして、ヘビー級にはない魅力をジュニアで出していこうと思ってて。飛んだり跳ねたりするだけがジュニアじゃないんだよ、ジュニアでもいろんな個性や闘い方があるんだよと、その辺をこういった大会を通してしっかりとアピールしていきたいなと思ってます。「ヘビーもおもしろいけど、ジュニアもおもしろいよね。」と言わせたいんです。これが「ジュニアもおもしろいけど、ヘビーもおもしろいよね。」の順番じゃダメなんですよ。やっぱりヘビー級でしっかりドォーンと芯が通ってないとその団体はもろいと思うんです、日本ではね。
ダゼー あー、その微妙なニュアンスの違い、すごくしっくりきます! 特に新日本プロレスはその色が強いですよね。
ライガー でしょ、微妙なニュアンスなんだけどわかるでしょ? 一時期、新日本もジュニアジュニアと言われてしまった時代があって、これじゃいかんなって思ったんです。ヘビー級も頑張ってほしいなって。
ダゼー 確かに、一時期の新日本ジュニアはライガーさん中心にすごい盛り上がりを見せてましたもんね。
ライガー そうそう。でも団体として考えた時、やっぱりヘビーの方が盛り上がってる団体の方がしっかりしてると思ったんですよね。そこ、すごく大事だと思います。
——ライガーさんは<BEST OF THE SUPER Jr.>以外でも本当に歴史的な名勝負だらけで、よくヘビー級のレスラーとも闘ってらっしゃいましたね。橋本真也さんだったり、グレート・ムタさんとの試合では破られたマスクの下にペイントをされてて、ムタ選手がすごく驚いていたのが印象的でした。ライガーさん自身がレスラー人生の中で忘れられない試合ってありますか?ライガー だって、ムタは絶対マスク破りにくるんだもーん! もう目に見えてるんだって。試合前から見え見えだもん! 「はいはい、破くのねはいはいっ……でも素顔じゃないもんねー!」って(笑)。
忘れられない試合でいうと、佐野直喜とやった試合が忘れられないんですよね。それは何故かと言うと、佐野さんはほぼ同期なんですけど、ライガーとして日本に帰ってきた時、僕に対して「こいつには負けねえ」みたいな気持ちをものすごく出してきてたんですよ。後ほど船木から聞いたんですけど、僕が海外遠征に行って何日かして飲みに行ったらしく、その時に「俺はあいつには絶対負けねえから」って言ってたらしいんですよ。すっげえ嬉しかったけど絶対俺も負けねえよって思ったし、やっぱり同期だからこそ言い合える事ってあるじゃないですか。同期だからこそ絶対負けたくない気持ちってあるんですよね。今でも、佐野さんが現役でいる限りは絶対に負けねえって思ってますよ。また彼とは試合してみたいですね。
ダゼー 今のレスラーって同期が1人2人くらいで少ないですけど、昔はけっこう大人数いましたもんね。
ライガー そうですね、武藤敬司とかだったら5人くらいいたんじゃないですかね。ライバルだらけですよね(笑)。だからあの頃の選手は、負けたくない奴がいっぱいいるから急成長してたんですよ。
ダゼー 昔はよくヤングライオン※の合宿をテレビでも放送してましたね。僕が見てて特に印象的だったのは、テンコジ※の2人がヤングライオン時代の合宿で、天山さんが歌いながらおでこに何本もの爪楊枝刺してて、子供ながらにプロレスラーすげえって思ったのを覚えてます(笑)。
※ヤングライオン:新日本プロレスに所属する若手選手の通称
※テンコジ:天山広吉と小島聡のタッグチームの通称
ライガー 伝説だよなーほんと(笑)。
——<BEST OF THE SUPER Jr.>はよく他団体のレスラーも参戦して、普段新日本しか見ていないファンが新たなプロレスの魅力に触れるきっかけにもなっていると思います。実際に僕もスペル・ディルフィンさんやTAKAみちのくさんはこの大会きっかけで知る事ができ、新日本のレスラー達との熱い闘いに熱狂してました。実際に闘ってらっしゃるレスラーも普段闘わない他団体のレスラーとの試合は、何か良いきっかけになったりするものでしょうか?ライガー やはりレスラーはみんな自分の団体の看板背負ってますから。よそから来た他団体のレスラーが、いくら良いレスラーだからといっても負けられないですよね。いい顔するんじゃねえよ、ここは俺たちの土俵だよって。その気持ちを持ってないと団体のレスラーとしてダメだと思うし。でも乗り込んできた選手たちも自分の団体の看板を背負って、インディー団体の意地もあって、絶対負けねえって気持ちで来て。だからこそすごく挑発もされましたし、それがぶつかり合うからおもしろいんですよ。そうなるように本当に強い選手、みちのくプロレスだったらサスケ選手やディルフィン選手、TAKAみちのく選手を呼んでたんですよね。
ダゼー 今回の<BEST OF THE SUPER Jr.>はまだカード発表されてませんが、また他団体のレスラーも来ると良いですね。
ライガー いいですね。バチバチやってほしいです。
——正直なところ「このレスラーは本当に強かった」と思っているレスラーはいらっしゃいますか?ライガー やっぱり橋本真也は威圧感・迫力・重さ等、ずば抜けてましたね。蹴りは信じられないくらい重いし。彼に蹴られたら胸にレスリングシューズの紐の跡がついてましたもんね。武藤選手とか蝶野選手は巧さもあったし、そこまで体重を背負っているわけではなかったので、橋本選手とやった時にこれぞヘビー級だなって思いました。あいつは本当に良いレスラーでしたよ。時代を代表する絶対王者感があったしね。いちいち言うこともかっこいいんだよね。あんな顔と体型して「時は来た!」って……何言ってんだおまえって(笑)。
ダゼー 時代劇がお好きなんですよね(笑)。
ライガー そうそう、武将とかが好きでね。その台詞を抜いてきては自分のものにしてたから、こいつ賢いなあと思って。ほんと、橋本はいろんな意味ですごかった。
ダゼー あと僕の中ですごく衝撃だったのが、ライガーさんが昔230cmくらいあるエル・ヒガンテ選手と闘ったのはすごかったですね。
ライガー あんなの無理だって(笑)。だってボディスラムしようとしても手が届かないし! どうしろって言うの(笑)。今では僕とそんな変わらない人もいますけど、当時は僕が1番ちっちゃかったんで、1番小さいのと1番大きいのぶつけたらどうなるかなみたいな……単純だよねえ、もっと考えろよほんとに(笑)。そういう考えで組まれた試合だと思いますけど、やっぱり良い経験にはなりましたね。闘いながら昔カール・ゴッチさんが言ってた「どんな大きな男でもひっくり返したら一緒なんだよ」っていうのを思い出しました。でも、ひっくり返せないっちゅうねん!! ってやりながら思ってましたね。「ゴッチさんひっくり返せって言ってたけど、どうしろって言うんだよ! 無理じゃん!」って(笑)。
次ページ1番組んでやりやすかったのはエル・サムライですよ!
皆さんもあると思いますが、僕にはプロレス技の中で特に「これだけは絶対くらいたくない」という技がいくつかあります。そのうちの1つがフィン・ベイラー選手のフットスタンプ。すごい高さまで飛び上がった後のお腹に突き刺さるような攻撃……もう見ているだけで内臓が飛び出しそうになりますよね。見たことがない方もいらっしゃると思うのでご説明すると、この試合のフィニッシュ技がフットスタンプです。
Finn Balor vs Adrian Neville Highlights HD - NXT Takeover: Rival 2015
やはり何度見ても痛そう……! 苦しそう……!! プリンス・デビットというリングネームで新日本プロレスに所属していた頃からの必殺技でしたが、フィン・ベイラーとしてWWEに移籍してからも、ますます威力が増しているように思えます。
今回なんと、6月30日(金)と7月1日(土)に開催される<WWE日本公演>に向けて来日されたフィン・ベイラー選手にインタビューさせて頂きました! ベイラー選手が日本に帰ってくるだけですごく嬉しいのに、お会いしてインタビューできるなんてとても嬉しい時間でした。それでは、早速インタビュー内容を紹介して行きますね!
気合いだ! 気合いだ! 気合いだ! 気合いだ! 気合いだ! 気合いだ! 気合いだ! 気合いだ! 気合いだ! 気合いだ! 気合いだ! 気合いだーーーーーーーっ!!!
プロレスを見たことない人でも日本一気合いの入ったこの方はご存知でしょう。そう、アニマル浜口さんです。娘さんの浜口京子さんのトレーナーとして、父親としてテレビに出られる事が多いですが、アニマル浜口さん自体も昭和のプロレス界を代表する名レスラー。今日はまず最初にアニマル浜口さんの暴れっぷりをご覧頂きたいと思います。
theme animal hamaguchi
斬り込み隊長とも呼ばれたアニマルさんの暴れっぷり、いかがでしたでしょうか。そんなアニマルさんが浅草に設立したプロレスラー養成所が「アニマル浜口トレーニングジム」。プロレスラーの道場なので厳しい事はもちろんなのですが、娘の京子さんをオリンピック金メダリストに育てあげただけではなく本当に数々のスターレスラーを排出しているんです。ということで、今日はアニマル浜口トレーニングジムの出身レスラー達でボンバイエしたいと思います!
最初にご紹介したいのが、新日本プロレスで猛威を振るっているユニット「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」。5人いるメンバーの中で、内藤哲也・EVIL・BUSHIの3選手がこのジムの出身者。本当に3人とも時代を引っ張る名レスラーになっていますよね。それでは、早速ではありますがこの3名のタッグマッチをごらんください。
動画はこちら!
次にご紹介したい出身レスラーは新日本プロレスで活躍中の小島聡選手と、フリーとして全日本プロレスなどに参戦中のTAJIRI選手のお二人。小島選手はベテランながらも、まだまだ新日本プロレスの第一線で団体を引っ張ってますね。「イッちゃうぞバカヤローーーー!!」と叫ぶ時の会場全体の一体感はものすごいものがあります。TAJIRI選手も、デビュー以来日本やアメリカの各団体で常に大活躍されています。それでは、2人が全日本プロレスのマットで闘った試合がありますので、そちらをご覧く頂きたいと思います。
TAJIRI vs 小島聡
さてさて、どんどん行きましょう! 続いてはミラノコレクションA.T選手。国内外数々の団体で活躍したミラノさんですが、引退後は新日本プロレスの名解説者として活躍中ですね。ただ解説するだけでなく、とてもユーモアのある解説で中継を盛り上げてくれています。最近はAKB48のドラマ『豆腐プロレス』でメンバーにプロレス技を指導されていましたね。ミラノさんはもちろん現役時代も大活躍されていましたが、僕はミラノさんの引退セレモニーで本当に泣きました。残念ながらその後47歳の若さでこの世を去ってしまったハヤブサさんの病気を「引退後に東洋医学を学んで自分が絶対に直してみせる」と宣言したミラノさん。その時のハヤブサさんは本当に心から嬉しそうな表情をされていました。
今回は現役中バリバリに活躍されていたミラノさんの対プリンス・デビット戦と、感動的な引退セレモニーの動画をご覧頂きたいと思います。
2009.05.30 BEST OF THE SUPER Jr. A-BLOCK MILANO COLLECTION A.T vs PRINCE DEVITTミラノコレクションA.T. 引退セレモニー
やばい……出身者に名レスラーが多すぎて、誰を取り上げたら良いかわからなくなってきました……(笑)。すごく迷いますが、次は全日本プロレス大森隆男さんでいきます! ワイルドの代名詞として全日本プロレスで活躍中の大森選手ですが、1999年高山善廣選手と結成した名タッグ「NO FEAR」は本当にプロレス史に残るタッグとして語り継がれていますよね。
強者揃いの全日本プロレスで暴れまくって猛威をふるっていました。そんな2人が再び出会ったのは東日本大震災の復興支援大会として多くの団体が垣根を超えて集まった、プロレス大会<ALL TOGETHER>での試合でした。久々の2人タッグに歓喜したお客さん達がみんな<NO FEAR!!>と叫んでましたね。せっかくなので今回はその歴史的な再結成試合をご覧頂きたいと思います。高山選手は現在療養欠場中、また元気な姿でファンの前に戻ってきてほしいですね。
ALL TOGETHER 1: No Fear! Go Ahead!
他にも出身者でいうと大谷晋二郎選手、YOSHI-HASHI選手、本間朋晃選手、吉江豊選手、鷹木信悟選手など…アニマル浜口トレーニングジム出身のレスラー達は本当に今のプロレス界を引っ張っていますが、人数多すぎるのでまた次の機会にご紹介しますね(笑)。
今後もジム出身レスラー達の活躍に期待です!最後に、アニマルさんの試合をご覧頂きつつ今回はお別れとさせて頂きたいと思います。次回のみちくさボンバイエもお楽しみに、それでは。
1985 アジアタッグ 石川 佐藤 VS アニマル浜口 寺西